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地域を支える社会福祉士になる。

座談会スタイルでつなぐ、NBUトークマガジン。今回は、全国合格率27.0%(平成27年度)という難関の国家試験である「社会福祉士」に見事合格した、経営経済学科の二人が登場。 厳しい国家試験に挑む彼女たちを全力でサポートしてくれた先生と、合格までの道のりと未来を語り合います。

0092016 APRIL

合格、おめでとう!手に入れた国家資格。

河村 二人とも、社会福祉士の国家試験合格おめでとう!試験は卒業を控えた4年生の1月、合格発表は3月というギリギリのスケジュール。特に、最後の半年間は、周囲の学生たちは就職が決まってホッとしている中、自分のやるべきことに、最後まで集中して本当によくがんばったね。

三田井 私は社会福祉士の資格を取得したくてNBUに入学したんですが、正直言って、モチベーションを保つのはとても大変でした。大学卒業見込みであることが社会福祉士の受験資格になっているから、3年生で受けるわけにはいかず…。就職は決まっていましたが、試験に合格できなければ正職員ではなく嘱託職員としての採用になるし、もし来年も不合格なら契約解除になるところがあると聞いていました。結果が出るまで不安でしたが、目標を達成できたのでよかったです。

本武 私は1年生のときに3カ月間受けた授業外の対策講座がきっかけで社会福祉士に興味を持つようになって、2年生から本格的に目指してきました。昨年10月の模擬試験で良い結果が残せず、正直、焦りましたが、どこを間違えたのか何度も確認して本番に備えました。追い込みの時期は、先生の補習もありがたかったです。夜遅くまで毎日みんなで勉強。警備会社の人が見回りにきたことも何度もありましたね(笑)。

河村 君たちの目標を叶えるために全力でサポートしてきたよ!社会福祉士の国家資格を取得するにはいくつか方法があるけど、単なる国家資格の取得のみを目指す専門学校ではなく、4年制大学だからこそ、学べることがあると思います。特にNBUでは、福祉系大学とは違って経営経済学科に「社会福祉士」の資格取得に対応するコースがあります。経営分野の知識を専門的に身につけることで、社会福祉士としてはもちろん、経営や管理、マネジメントまで、将来的に役立つ力が身につくのが強みですね。

実習で分かった、社会福祉士の本当の姿。

本武 大学に入学するまでは、社会福祉士というと高齢者のお世話をする仕事と勝手にイメージしていたのですが、実際は児童福祉、障がい者福祉、地域福祉などさまざまな分野での相談援助が仕事で、就職先も高齢者施設だけでなく、病院や保育園など選択肢がいろいろあると知ったときは驚きました。

河村 そうなんです。誤解されがちなので、私が担当する授業では、その役割をしっかりと把握してもらうことから始めます。社会福祉士に求められるのは、人と人をつなぎ、相談者の周囲の環境を変えることです。とてもコミュニケーション能力が必要な仕事ですよね。だから現場での経験も重要で、実習が180時間とかなり長く設定されています。

三田井 私は病院に実習に行きました。病院での社会福祉士の仕事は、患者さんの退院後の生活環境を整えること。例えば、病気により介護が必要になった患者さんの場合、家に帰るか施設に入所するかという選択肢があります。あるとき、ご本人は「家に帰りたい」と希望しているのに、ご家族が「介護が大変なので施設にあずけたい」と考えているケースに直面し、どちらの気持ちも分かるので板挟みになったのが辛かったです。結局、その患者さんは施設に入所することになったんですけど、担当の社会福祉士さんは施設としっかりと連携をとり、患者さんに不安を与えないよう、チームで配慮しながらスムーズに進めていてすごいと思いました。

本武 実習に出ると授業では学べないことがたくさんあったよね。私は障がい者を支援する機関に実習に行きました。どんな支援を行っているのか、地域の皆さんからどのような相談が寄せられるのか知りたくて。難しいなぁと感じたのは、自分の考えをはっきり言えない人、うまく伝えられない人とどう接したらいいのかということでした。

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経験を糧に。「答え」は必ず見えてくる。

河村 現場で学んだその葛藤は、就職先で経験を積めばおのずと答えが見えてきますよ。ボランティアにも積極的に参加した二人は、いろんな人に出会い、いろんな考え方を体験的に学んでいます。大学と違い、現場で働きだせば、自分で答えを見つけていくしかないけど、答えを出すための糧は4年間でたくさん蓄えたはずだから自信を持って大丈夫!それに二人とも、これまでの経験を活かせる職場に就職が決まっているよね。

三田井 はい、私は病院の相談室に勤務します。入院することになり不安になっている患者さんのケアや、病気をしたことで退院後、以前と違う生活をしなければならない患者さんがいかに不安なく過ごせるか、医師や看護師と一緒に考えていきます。

本武 私の就職先の機関は地域住民が対象なので、高齢の方も障がいがある方も相談に来ます。いろいろな人たちに関わっていきたいと思って選びました。

三田井 「地域」に関わることができるって、やりがいを感じるよね。私の勤める病院も病院内での相談に加え、地域に出向き、地域の人々に積極的にアプローチする活動をスタートしたようです。そのような新しい試みに挑戦したいですね。

本武 自分がどんなふうに支援していけるのか、期待と不安でいっぱい。でも、相談に乗るだけじゃなくて、普段から地域の人々との関わり合いも大切にしていきたいなぁと思っています。

三田井 本武さんは笑顔が素敵だから、きっとうまくいくよ!

河村 そうだなぁ、本武さんの笑顔は人を安心させたり、元気にしたりできるからね。本当に、この仕事に向いていると思います。

三田井 私は、信頼される人になりたい。地域の人や患者さん、一緒に働く職場の人たちからも。特に、同僚に信頼されれば、患者さんからも信頼してもらえるような気がする。

本武 三田井さんは、自分の意見をちゃんと持って、それを行動に移せるから、きっと大丈夫。

河村 それに加えて「ザ・頑固者」という一面もある(笑)。最近、先生に意見する学生は珍しいと思うんですが、私が提案したことを自分の意見と照らし合わせてきちんと意見を言えるのが、三田井さん。芯がある、信念があるというのは魅力ですよ。

三田井 それって褒められてますか(笑)。本当は優柔不断な性格なので、よほどのことがない限り一度言ったことに責任を持つようにしています。コロコロ言うことが変わると周囲を振り回しちゃいますからね。

河村 二人とも自慢の教え子だよ(笑)。さぁ、いよいよ社会福祉士としてデビューです。資格を取ってゴールではなく、これからが本当のスタートだね。そんな二人に、大切にしてほしいのは「言葉」です。目の前にいる利用者さんのことを考えてあげるときは、ぜひ言葉を大切にしてください。自分の言葉、そして相手の言葉。気持ちも情報も、すべて言葉で行き交いますからね。

本武 はい、言葉はもちろん、表情やちょっとしたしぐさなど、コミュニケーションを第一に考えていきたいと思います。先生、本当にありがとうございました。

三田井 先生はどんな課題でも学生に考える時間を与えてくれましたね。「優しく、時に厳しく、最後まで見捨てず、最後には答えに導いてくれる」素敵な先生でした。でも、学生のことばかり心配して、自分のことを犠牲にしがちなので、自分のことも大切にしてくださいね(笑)。そして、これからも夢を持った社会福祉士を育ててください!

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MEMBER

経営経済学部 経営経済学科卒業(2016年3月)
本武 彩奈Ayana Hontake
(大分県立大分鶴崎高校出身)
就職先 竹田市社会福祉協議会

周囲のみんなを和ませる優しい笑顔を持つキャラでありながら、国家試験直前に行われた模試の成績に危機感を抱き、深夜まで追い込み勉強をするなど負けず嫌いの一面も。社会福祉協議会に就職し、地域の人々の暮らしを支える福祉のエキスパートを目指す。

経営経済学部 経営経済学科卒業(2016年3月)
三田井 沙織Saori Mitai
(大分県立大分南高校出身)
就職先 社会医療法人社団 大久保病院

社会福祉士の資格取得を目指しNBUに入学。「自分で言ったことには、責任を持つ」という強い信念を持ち、河村研究室のリーダーとして、さまざまな活動に取り組む。就職先は病院の相談室。内に秘めた情熱とクールな分析力で、しっかりと相談者に寄り添う。

経営経済学部 経営経済学科 助教
河村 裕次Yuji Kawamura

地域における保健・医療・福祉の連携や将来のあるべき姿について、社会福祉学を専門に幅広い研究活動を展開。福祉分野において欠かすことのできない優しさと厳しさを織り交ぜながら、社会福祉士の資格取得を目指す学生たちをサポートし、合格へと導いている。