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2015最優秀研究室。

寝るのも忘れて夢中になれる、絆が深まる「研究室」という空間とは?座談会スタイルでつなぐ、NBUトークマガジン。 今回、登場するのは2015年度の「卒業研究・論文合同発表会」で最優秀研究室に輝いた 航空宇宙工学科「小幡研究室」の教授と4年生メンバー。研究室を舞台に、みんなで語り合ったファイナルトーク!

0082016 MARCH

卒業式の日まで徹夜で研究に没頭!?

小幡  卒業研究・論文合同発表会での最優秀研究室受賞、やったな!みんなおめでとう。

池田  小幡研究室は何度も最優秀賞を受賞している伝統と、この研究室だから素晴らしい研究ができる、しないといけないというプライドを持っています。僕、CROSSの第1号に登場したときに、「ライバルの機械電気工学科の川崎研究室には負けられない!」って意気込んでいたので、受賞できてホッとしましたよ(笑)。

加来  池田くんは、小幡先生と1年生のときからの付き合いだから、勝ちたい思いも人一倍だったと思う。僕も先生の講義を1・2年で履修していたけど、正直、そのときは内容が難しくて理解するのが大変でした。でも、難しさより面白さのほうが大きくて、研究室の扉を叩きました。

池田  そう、確かに難しいんだけどね…ハマると抜けられない魅力がある。僕の場合は入学当初から大学院への進学を考えていて、その気持ちを小幡先生に伝えたら「うちの研究室に来い」って誘ってくれた。髙橋くんが通い始めたのも、2年生の頃からだよね。

髙橋  普通、研究室は3年生の終わり頃に選ぶけど、僕は先輩の手伝いをするために早くから小幡研究室に通うようになって…。先輩たちの研究姿勢や先生との本気のやりとりを見ていて、刺激を受けました。小幡研究室には、僕たちの先輩たちがコツコツ積み重ねてきた「研究」という名の財産があります。

小幡  長所を伸ばしたいと思う学生には1・2年生の頃から「おいで」って声をかけるようにしてるんですよ。伸びしろがあるから成長が楽しみなんです。私の研究室にはベッドも置いてあるし、「卒業式の日まで研究しろ」って言ってるもんな(笑)。

加来  はい、昨日も徹夜したんですけど…気づけば、明日卒業式らしいですね(笑)。

認め合い、伸ばし合う勝利の方程式。

小幡  大きな研究テーマは10年くらい引き継いできていますが、毎年、集まった学生の個性に合わせて取り組み方を変えています。君たちは…髙橋くんみたいなタイプのこだわりの強い学生はいまだかつていなかったなぁ。こだわりを持つ人は自分の考えを100%通そうとして人の話を聞かなくなるものだけど、髙橋くんは周囲の良い所もミックスできる。それが素晴らしかった。

加来  卒業研究・論文合同発表会でも、プレゼンテーション資料のデザインとか色の組み合わせとか、細部にまでこだわってたよね(笑)。でもそれって、いかに資料を見やすくするかっていう、人の心を掴むための方法だったわけだよね?「超小型コルゲート翼機の直進性に関わる実験的研究」という専門性の高い内容をとても分かりやすい資料に仕上げてくれて、ホントすごいと思ったよ。

髙橋  やっぱり発表は、パフォーマンスも重要だから。最優秀賞を獲るためにはインパクトがないとダメだと思ってました。

小幡  今年の勝因のひとつはまさにそれだったね。髙橋くんは、勝つためには論理的な構成が必要だと理解した上でこだわりを見せていました。対して池田くんは、バランスがいいまとめ役。こちらが1教えれば10のことを理解してくれる力もある。

髙橋  そうそう、池田くんを尊敬するよ!夏休みも毎日、研究室に通っていたし、モチベーションの次元が違った。僕は家でのんびりしたかったけど、池田くんが行くって言うから仕方ないなっていう日もあったよ(笑)。

池田  研究室の雰囲気が好きだね。だから研究ばかりじゃなくて、それ以外の勉強もしやすい環境だったので通っていました。みんなには迷惑だったのかな!?

小幡  そんな二人の間で、加来くんは気配りをみせていたね。これからモノづくり系の企業に入社する君に、私が伝えたかったのは、確認作業の大切さ。それを加来くんが実践してくれることで他のメンバーにも波及して、みんなにいい影響を与えてくれました。東京大学出身であろうが日本文理大学出身であろうが、研究者としての可能性に差はないんですよ。1対1だと東大には勝てないかもしれないけれど、全員がアイデアと情熱を結集してチームで立ち向かえばNBUが勝てると信じています。

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研究の中で感じる「心に響くもの」。

加来  小幡先生って、スポーツチームの監督みたいですね。僕たち選手の個性を的確に見抜いて、適材適所で使ってくれたような気がしています。

髙橋  そうだね。そして人や昆虫だけではなくどんなことにおいても観察力に長けているのがすごいです。細かい部分までよく見て、定義して、実験に活かしている。多くのことを学ばせていただきました。

池田  最初は理論派の先生だなぁと思っていたんですが、実際は、モノをつくって、たくさん実験を繰り返す実践派でした。やっぱり、何事も「やってみる」というのが大切ですか?

小幡  理論は改良しかできません。抜本的な変化をもたらすには、実際に自分の手を動かし、良くも悪くも結果を目で見なくてはね。それでこそ、世の中を変えられると私は確信しています。

加来  朝早く研究室に行くと、先生がギターを弾いていることもよくありましたね。実験のときとは違うリラックスした感じが印象的でした。

小幡  ギターの音色は、私にとって特別なんです。クラシックギターはね、音が心に響くんですよ。それは、実験が成功したときの感動や学生の成長を実感したときの喜びに似ています。だから「響く」という感覚は常に持ち続けていたいし、学生たちにも何か「心に響くもの」を見つけてほしいと願っています。さて、卒業まで研究室で…と言ったものの、いよいよ巣立ちのときだね。みんなの今後の目標は?

加来  僕は研究室で学ばせていただいたモノづくりの姿勢と確認作業の大切さを、今度は社会に出て活かしていきたいと思います。

池田  僕は、大学院で、もっともっと、ひとつのことを極めたい。しかし、そのためには、いくつか関連した分野についても足を踏み入れてみたいと考えています。そう思えたのは、研究室で、学問領域や研究テーマの小さい枠に縛られない、自由な発想で学べる環境があったからです。

髙橋  研究室では、仲間はもちろん、先生や先輩と接することでコミュニケーション力や自分の立ち位置を把握し、やるべきことに取り組む責任感も身につきました。そして、受け継ぎ、積み上げていく研究やモノづくりの奥深さも感じることができました。それらは、どんなフィールドで生きていくにせよ、必ず役立つ力だという気がしています。

小幡  成果を残すには、努力のほかに「幸運」が必要なんです。これは、実は周囲の人が運んで来てくれるんですよ。では、どうしたら運んで来てくれるのか?それは、身近な人々のために一生懸命に尽くすこと。それで君たち全員がハッピーになってほしいというのが私の願いですね。

加来  卒業式目前になって、小幡先生が考えていたことや僕たちへの想いを初めて聞くことができて、すごく感激しました。

池田  最優秀賞を獲らなければこんなチャンスはなかったので、みんなで徹夜でがんばった苦労が報われました。

一同  小幡研究室の門下生にふさわしい活躍を誓います!

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MEMBER

工学部 航空宇宙工学科4年
池田 怜史Satoshi Ikeda
(宮崎県立佐土原高校 出身)
進学先 九州大学大学院
工学府 航空宇宙工学専攻

入学当初から小幡研究室に通い、トンボ型超小型飛翔ロボットの開発など、研究室の主力メンバーとして活躍。九州大学大学院へと進学し、研究者としての道を歩み始める「努力の男」。

工学部 航空宇宙工学科4年
髙橋 紀之Noriyuki Takahashi
(大分県立鶴崎工業高校 出身)
内定先 エスティケイテクノロジー(株)

卒業研究・論文合同発表会などのプレゼンテーション資料の構成やデザインでは、細部にまで気を配る。自分の信念を貫き通す、研究室の誰もが認める「こだわりの男」。

工学部 航空宇宙工学科4年
加来 拓也Takuya Kaku
(高校卒業程度認定試験)
内定先 (株)オーレック

個性派ぞろいの研究室メンバーの中で、いつも笑顔を絶やさず、チームのバランスを大切にする「気配りの男」。コツコツと一つひとつの作業に取り組む姿勢を就職先のモノづくり系企業でも活かす。

工学部 航空宇宙工学科 教授
小幡 章Akira Obata

日本飛行機(株)で「ボーイング777ジャンボ機」や「はやぶさ」の開発にも携わる。トンボの「ハネの特性」に着目した超小型飛翔ロボットやマイクロ・エコ風車など様々な研究成果は、NHKなど多数のメディアでも取り上げられ国内外から注目を集めている。ギターやカメラなど趣味を極める姿にも、学生たちは憧れを抱く。